鶴江鶴 永遠に麗しく、菫の花よ 現パロ最終話(6/27更新)

流行の発信地、若者の集う街といえば、原宿である。竹下通りを降りてしばらく歩いていった先にはラフォーレ原宿。さらに降りていけば表参道に繋がっている。今日は土曜日だ。多くの学生や平日勤めの社会人が街中で休日を過ごしている。

鶴見は江渡貝との約束通りに、B31出口に立っていた。今日の鶴見は帽子をかぶっていない。額に当てているプロテクターは丸見えで、皮膚の剥けた状態の顔面も気にせずに出していた。鶴見は江渡貝を待ちながら初めてここで江渡貝と出会った時のことを考えていた。すれ違った瞬間吹いた風に鶴見の帽子はさらわれてしまったのだが、その帽子を拾い上げてくれたのが江渡貝だった。
しかし、江渡貝は鶴見の勤める高校の生徒だった。しかし、普段教室で見かける彼とはまったく違う風貌をしていた。誰もが振り返ってしまうような、お姫様のような恰好をしていたのだ。いわゆるロリイタファッションという服のジャンルだ。しかし、二人は次第に仲良く表参道でスイーツ巡りをする、という仲になり、いつの間にか恋仲になっていた。
鶴見が今日、帽子を被っていないのは江渡貝が、この額も好きだと言ってくれたからだ。それに、鶴見がかつて、顔を隠しがちに帽子を被る江渡貝に「顔を出した方が素敵だ」と言ったのを思いだしたからだ。
鶴見は江渡貝を愛している。だから江渡貝を見ていたい。顔も姿もすべてが好きだからだ。江渡貝もまた、鶴見を愛してくれている。だからきっとこの姿で街中を歩いていても江渡貝は受け入れてくれるだろう。何せ江渡貝も目立つ格好をしているし、お互い様だからだ。
色々と思いを巡らせていると、江渡貝の明るい声が鶴見を呼んだ。彼は自分の声を気にしているようだが、江渡貝自身が思うほど男らしい声ではない。違和感のない声だ。
今日の江渡貝のコーディネートはミントブルーのスカートにチョコレート柄の入ったジャンパースカートだった。胸元にはシンプルな同系色のリボン、それからビスケットの形をしたネックレスをしている。ウイッグはもともとの毛色と同じ色のブラウンのボブスタイル。薄ピンクの綿あめ色のヘッドドレスには金平糖のようなモチーフが散りばめられていた。真っ白なニーハイソックスに、ミントブルーのオデコ靴。肩にかけたビスケット型の鞄も愛らしい。
「鶴見さん……えっと、お待たせしました」
えへへ、と笑う江渡貝は、薄ピンクのアイシャドウ、ブラウンのつけまつげ、ピンクベージュのリップを顔に装備している。
「あれ、鶴見さん」
「ん?」
江渡貝は鶴見の頭上を指さした。
「今日はお帽子なしの日なんですね」
「あぁ、うん。本当は帽子はそこまで好きじゃなくってね。この顔を隠すように被っていたんだけど、江渡貝くんといたら、そんなのどうでもいいと思えたんだ」
「僕が奇抜だから?」
「違うよ。勇気をもらったというか……君がこの額も好きだと言ったんじゃないか」
「ふ、ふぅん、そんなこと言いましたっけ」
江渡貝は明らかに挙動不審に目を泳がせながら答える。
鶴見は笑いながら、江渡貝の手を掴んだ。
「今日はこうして行ってもいいかな?」
「もちろん!」
目立つ二人は表参道の石畳を進んでいく。江渡貝は見慣れた街並みだが、一つ気になることがあった。
「そういえば、今日はどこに行くんでしょう?」
鶴見は右の口角をにやりと上げると空いている手の人差し指を唇に当てた。
「お店に着くまで秘密!」
鶴見に連れられ歩いていくと、記憶に残っている店の並び、生えている樹木の間隔、初めて鶴見とここを歩いたときよりは春が近づいている世界が見える。
鶴見と表参道のあちらこちらを散策した日々を思い出しながら歩いていると、鶴見の足が止まった。
「着いたよ。江渡貝くん」
「あ、ここって」
江渡貝の目の前に建っていたのは二人がはじめて出会って、はじめてお茶会をしたカフェだった。
「ハジメツキシマ。ここなら君とゆっくり過ごせると思ったんだ」
しかし、ここはチョコレートの名店である。今日のような休日は広い店内だが混雑しているのではないだろうか。不安げな江渡貝の様子に気付いたのだろう。鶴見は江渡貝に耳打ちする。
「大丈夫。今日は二人でゆっくりできるから」
そう言って鶴見は江渡貝の手を引いたまま店の中へ入っていった。
客層な流行に敏感な女性が多い。ロリイタの恰好の人はおらず、やはり店に入った瞬間人の視線を感じた。それでも鶴見は江渡貝の手を離さずに握っている。
受付のスタッフに鶴見は話しかけた。すると、店の奥から、前回合った軍曹のような男が現れる。彼こそここの店を建てた男、月島基(つきしまはじめ)である。
厳ついショコラティエに、背の高い中性的なロリイタファッションの人間、額に妙なプロテクターをした怪しげな男三人が集い、カフェの客の視線が少々こちらに集まっている。
しかし鶴見も月島もそんな視線は気にしていないらしい。月島は鶴見に話しかけた。
「予約のお席、取れておりますよ。鶴見さんがここの席を予約するなんて」
「ふふ、大切な人とゆっくり過ごしたくてね」
あぁ、と月島は二人の手元を見てにこりと笑った。
「今日は休日だから二時間制って決まりですけど、気にせずにゆっくり過ごしてください。まぁ、六時頃には閉店なので、その前には出て頂きますけどね」
朗らかに笑いながら月島は言う。厳ついイメージだが、ユーモアのある性格なのだろう。
「それでは……」
月島に連れられ、店の奥の方に連れられて行く。
スタッフの出入り口でもあるのだろうか、という廊下にたどり着いた。
すると、月島はその廊下の壁に触れる。よく見ればそこには目立たないような取っ手が付いていた。その隣にも似たような部屋があるらしい。小さな取っ手が二つほど並んでいた。
「どうぞ」と月島が部屋を開けると、そこには小さいながらもティールームが用意されていた。中に入れば外の庭園が見えるように一面だけガラスが張られている。
「お席は……」と月島は江渡貝たちの椅子に視線を遣る。しかし、鶴見はくすくす笑うと手を椅子の背もたれにかけ、座ろうとしながら口を挟んだ。
「あぁ、気にしなくていい。勝手に座らせてもらうよ。そこまで教え子にかしこまられると緊張してしまう」
確かにそれもそうだ、とでも言わんばかりに月島は一度目を大きく開くと、一度頷いて不器用な笑みを浮かべた。
「わかりました、ではお水を……」
月島はぺこりと頭を下げると一旦個室を後にした。
江渡貝と鶴見は二人きりになる。控えめに流れるクラシック音楽が少々気まずい雰囲気を作り出す。先ほどまで二人で話しながら歩いていたというのに、不思議なものだ。
机の上を見れば、サックスブルーの冊子が置かれていた。メニューだと思って江渡貝が眺めていたのはアフタヌーンティーに出てくるオードブルやケーキが書いてある。
飲み物はフリードリンク制らしい。よく見かけるイギリスの紅茶ブランドの紅茶全種類や、オリジナルのジュースなどのドリンクから好きに選びおかわりも自由になっている。
「鶴見さん、これ……すごい」
折角の個室だということも忘れ、江渡貝はこそこそ声で鶴見に囁いた。
「うん、さすがショコラティエの軍曹月島の選んだものだな」
「ところでどうして軍曹なんで……」
江渡貝が言葉を言いかけた瞬間、トントンと個室の戸が叩かれた。
静かに戸が開くと、「失礼します」と月島が水の入ったグラスを運んできた。
どうぞ、と月島はコースター、グラスを置いていき、再び部屋の出入り口へと戻る。
「ドリンクが決まりましたらそこのボタンを押してお呼びください」
「はーい」
鶴見はのんびりした調子で返事をしながら江渡貝の質問の答えを話しはじめた。
「月島は学生時代も丸刈りで、それも結構な筋肉質な子だったんだ。そんなある時、クラスメイト同士の喧嘩が始まった。それを制裁しに行ったのが私と月島なんだが、喧嘩にコンクリートブロックを持ち出していてね……。月島はそこで腹を、私は頭を思い切り怪我をしたんだ。だが、月島はそれでもクソデカボイスで怒鳴ったものだから、軍曹というあだ名がついたみたいだよ」
鶴見はそう言うと懐かしそうな表情をしていた。
「だから、ほら、私の頭はこんな風にズル剥けおでこだよ」
そんなことがあったのか、と江渡貝は鶴見の額を見た。江渡貝の愛した額にはやはり鶴見なりの歴史が刻まれており、ますます愛おしく思えた。
「あ、そうだ鶴見さん。ドリンクは何にしましょう」
江渡貝はコース表の裏に出ているドリンク一覧を鶴見に見せながら言った。アフタヌーンティーコースの乗っている冊子は一組しかないらしく、このままでは少々見えにくい。
江渡貝はついに、勇気をだして鶴見に訊いた。
「あ、あのぉ、鶴見さんのお隣に座ってもいいですか……?」
「あぁ、そうだね。見えにくいし、折角個室だし」
「は、い……」
分かりやすく照れる江渡貝の反応に鶴見の機嫌は上々だ。
す、っと椅子を動かして江渡貝は鶴見の隣に座った。二人で小さなメニューを見ていると肩が当たってしまう。それでも、心地好くて暖かくて嬉しかった。
「鶴見さん、僕はこれにします」
江渡貝は南国を思わせるフレーバーティーを選んだ。
「じゃぁ私はこっちにしようかな」
鶴見は江渡貝の選んだ紅茶とは異なる、バニラの香るフレーバーティーを選ぶ。
「ピンポン押しますね」
「ピンポン……」
江渡貝のピンポンという言葉が妙にツボにはまったらしい。鶴見はくくく、と笑っている。
「うぅ、ピンポンですもん!」
江渡貝は分かりやすく頬を膨らましているが、鶴見との会話が楽しくて嬉しそうな話し声が小さな個室にぽんぽん浮かぶ。
「うんうん、いいから、押してしまいなさい……くく……」
江渡貝は半分にやけた目で鶴見を睨みながら、ボタンを押した。それから、江渡貝ははっとしたように鶴見に尋ねた。
「ぼ、僕たち離れたほうがいいですかね?!」
「別にこのままでいいと思うよ。それに私はこのままが良いし」
ぴたり、と鶴見が江渡貝に寄り添っていると、いつの間にか月島が個室の戸を開けて立っていた。江渡貝と鶴見の関係性にはそこまで介入する気はないらしい。江渡貝だけは慌てていたが、月島は二人の距離感は気にしていなかった。
「ドリンクのご注文ですね」
「あぁ、このピンクの紅茶と、紫の紅茶でお願いします」
「承知いたしました。南国風フレーバーティーとバニラフレーバーティーですね」
「うん」
「では、蒸らし時間等もありますので、少々お待ちくださいませ」
再び月島は個室を出ていく。
「あの人ってすごく落ち着いていますね」
江渡貝の通う第七高等学校の大大大先輩くらいだろうか。
「あぁ、落ち着いているし、喧嘩は強いが悪さはしない。七高の良心とも呼ばれていたかな」
江渡貝たちをみても驚きもしないあの、文鎮のような態度。
「なんか納得かもです」
江渡貝はそう言うとくふくふ笑う。それは、まるで月島が鶴見と自分との関係を認めてくれているようでうれしかったからだ。
「鶴見さん、僕たちふつうの恋人に見えてますかねぇ?」
江渡貝の何気ない質問に鶴見は顔を強張らせた。
「鶴見さん?」
数秒の沈黙の後、鶴見は口を開いた。
「そうだなぁ、江渡貝くんには謝らないといけないのだけれど、月島は我々の関係は知っているんだ。江渡貝くんが男の子だってことも。だからこそ、普段は予約の取りにくい個室も使わせてくれていて」
「あぁ……やっぱり、僕たちって普通には好きって言い合えないんですね」
江渡貝は自虐めいた笑いをうっすら浮かべた。
「僕、男だし、好きな服はこんな格好だし。せめて、普通のカジュアルな服装だったら鶴見さんと年の離れた友達って関係に見えたのかな」
「違うよ、江渡貝くん。そうじゃなくって、普通なんて、どうでもいいことなんだ、私には。君はどう見てもお姫様だし、私はその横を歩く額のおかしな男だ。でも、私はそういう君が恋人として隣を歩いてくれるのがいいんだ」
瞳に光が消えていた江渡貝は鶴見をまっすぐに見つめた。
「い、いいんですか?」
「うん」
「こんな変ちくりんでも好きでいてくれるんですか?」
鶴見は江渡貝の若くてまっすぐな物言いに気おされながらも「うん」と答える。
「僕、でも、大人になっておじさんになったら、ふりふりはきっと止めます。かわいくなくなっちゃっても……好き?」
「うん」と鶴見が答えれば、江渡貝は少々不服そうに続けた。
「んもう、鶴見さんからも言ってください!」
「ん?」
鶴見はわかっていながらも江渡貝の口から好きという言葉を聞きたくて、わざと聞き返した。
「だから……好き。って」
鶴見はにんまり笑うと江渡貝の頬をつんつん突きながら、江渡貝の茶色い瞳をのぞき込む。そして、戸惑うような瞳を捉えると低い声で言った。
「好き」
これで満足かな、と言いたげな表情の鶴見だが、乙女のように頬を紅潮させてうつむいてはにかむ江渡貝をみれば抱きしめたい衝動に駆られた。いい雰囲気だったのだが、トントン、とノック音が聞こえた。紅茶の準備ができたのだろう。
座席の位置が変わっているのに気が付いたらしいが、月島は気にすることなくテーブルにティーセットを置いていく。そしてティーポットを持つと、カップにゆっくりと注いでいった。江渡貝のカップに紅茶を注いでいくと月島はぺこりと頭を下げる。思わず江渡貝は「ありがとうございます」と声を出した。
この店に来店するのは二度目だが、江渡貝が月島の前で声を発したのは初めてだった。男だと知られたくなかったからだ。しかし、先ほど鶴見が言ったことが本当ならば、月島は江渡貝のことも、二人の関係性も知っているはずだ。
月島は江渡貝が発声したことに少々驚いた表情を見せたが、すぐに元の冷静な表情にもどった。
「いえ、こちらこそ」
月島はにこりと江渡貝に微笑んでみせた。先日の絡んできた少年たちの言葉や拒絶の態度が江渡貝の脳裏に浮かんだ。けれども月島の瞳には拒絶するようなものはない。むしろ江渡貝のような服装に対しても、鶴見と江渡貝の関係性に対してもフラットな態度を向けていた。月島には鶴見と江渡貝の姿が当たり前の日常のように見えているのだろう。
「では、いったん失礼いたします」
そう挨拶すると月島は部屋を再び出て行った。
「江渡貝くん、ちゃんとお話しできたね」
「んん……」
照れながらも江渡貝は紅茶のカップに手を伸ばした。
ふわりと香るのはパッションフルーツの香りだろうか。オレンジやフルーツの香りで口の中が満たされる。一息つき、江渡貝は鶴見のほうを見た。
「ん? 一口飲んでみる?」
もちろん、そちらも興味があったのだが。
「そうじゃなくって、月島さん、僕の声に嫌な顔しなかったから、それがうれしくて」
あらかじめ、江渡貝が男だと知った上でも嫌悪感を示す人間は一定数いるだろう。それがまったくなかったのだ。
「月島はそういう人間だからねぇ」
鶴見は昔を思い出すようにしんみりした口調で言った。
「だからきっと、お菓子も基礎を知った上で昔の形に捉われない。そういう人なんですね」
うん、と鶴見は言うと、江渡貝の紅茶をじぃっと見ている。
「鶴見さん、もしかして飲みたい?」
江渡貝は首を傾げた。そして、どうぞ、とカップを鶴見の前に近づける。
鶴見もそれを真似るように江渡貝の前にカップを置いた。江渡貝の目の前は、南国のフルーツティーの香りから、バニラとスパイスのきいた怪しげな紅茶の香りに変わる。
「ふわぁ、いい匂い」
鶴見が口付けた場所から口をずらすようにして江渡貝は紅茶を一口飲む。
口に入れれば強いスパイスの裏に香水のベースのように香るバニラが浮かび上がった。
ちらりと鶴見を見てみれば、鶴見は江渡貝の口紅のついたところに口をつけて紅茶を飲んでいた。キス以上のことを体験しているにもかかわらず、江渡貝は顔を赤くして鶴見の紅茶をもう一口飲む。
鶴見の方からカップが返ってきたため、江渡貝は鶴見のもとへカップを返す。
ちら、と鶴見を見れば、鶴見の口元にうっすら江渡貝の付けてきた口紅の色が移っていた。唇に対してまだらに移った赤はまるで軽いキスをした後のようだ。
「あ、あの……鶴見さん。僕の口紅が」
「あぁ、間接キスしたら移っちゃったかな?」
鶴見は自分のハンカチを探しているようだったが、それよりも早く江渡貝は自分のハンカチを差し出した。鶴見はそれを受け取ると口の周りを拭きはじめた。
しかし、なかなか口紅が落ちずに中途半端に残っている。
鏡を差し出してもいいけれど、と江渡貝は考えたが、鶴見からハンカチを取り戻した。
「もう少しこっちに顔を近づけてください」
江渡貝は困ったような照れたような顔をしている。
「ん」
江渡貝のすることを察した鶴見は江渡貝の方へ顔を近づけた。
「目っ、つぶっててください!」
「しょうがないなぁ」
目の前で目を見開かれては作業するにも気まずいものがある。江渡貝の言うことを聞いた鶴見は目を閉じた。ふふ、と時々笑いが漏れている。
江渡貝は鶴見の唇のあたりについたリップを拭きとっていく。手を動かすたびに手に触れるひげがちくちくしている。
「鶴見さん、取れましたよ」
江渡貝がそう言うと鶴見はへらへらと笑った。まさかこの人わざとやらせたな、と江渡貝はようやく気が付くが、それ以上に鶴見への愛おしさが込み上げてくる。
「もう、鶴見さんったら」
ぷん、としてみせるが、江渡貝の表情は笑っている。逆転親子のような関係も心地好く江渡貝はもっとこの人のそばにいたいと思ってしまう。
「あ……」
江渡貝は小さく声を上げた。
「僕、どうしよう……。好き、って昨日の告白がピークだと思っていたのに鶴見さんのこと、もっと好きになってる」
鶴見は江渡貝には愛おしさを、過去の家族に対しては寂しさを混ぜ合わせたような表情を浮かべていた。優しい瞳なのに、眉は少し寂し気に垂れ下がっていた。
「好きは、一方的な好き、恋人への好き、家族になっていく好き。それぞれが少しずつ違うものだったよ、私には。だからきっと私たちの好きって気持ちも形を変えながら存在していくんじゃないかな」

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