7月21日の鶴江渡

つるえど、成人向け、0721ネタ。

静かな江渡貝の家の中。
真夜中の月明かりが妙に眩しい。
家の中で声がした。今は月島も前山もおらず、ここにいるのは鶴見だけのはずだ。
聞こえてくるのは小さな呻き声に似た声だ。
鶴見は湿った声に聞き覚えがあった。
初めて江渡貝と肌を合わせた時にも聞いた声だった。今は誰もおらず、この館には江渡貝と鶴見しかいないはずである。
気付かれないように江渡貝の寝室の前に立ち、聞き耳をたてた。
中からはため息と、時々「ん」という声が聞こえてきた。音を立てぬようドアを微かに開けた。
部屋の中は、カーテンの隙間から細く月明かりが差し込んでおり、江渡貝の身体を照らしていた。
江渡貝はベッドに横になりなにやらうごめいていた。床の上に服が脱ぎ捨てられていた。
はっ……はっと荒い呼吸が聞こえた。
頬は紅潮し、顔は窓を向いており見えないが一人で体に触れているのだろう。
ドアの向こうからそれを覗きながら鶴見も妙な気分になってきてしまった。
「……さん。つ、つるみさん」
江渡貝が小さく、そう言った。
しかし、それは鶴見を呼んだわけではなさそうだった。だが、そんな風に呼ばれてしまえば気になって仕方がない。
急に現れたら江渡貝が怖がってしまうだろうか。けれども自慰を見られて恥ずかしがる彼の顔を見るのも悪くない。
鶴見はそんなことを考えながら、ドアノブに手をかけるのであった。

かべうちより

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