鶴江 現パロ 待ってて、鶴見先生!4 R18

現パロ 鶴江
続きものです→待ってて、鶴見先生!1話、2話
高校生江渡貝くんと鶴見先生の話。そのうち本にしたい。
ふわっとタイムパラドックス系だと思います、たぶん。

「さようなら」
「うん、また明日」
江渡貝は鶴見にぺこりとお辞儀をした。顔を上げると鶴見は顔の横で手を小さく振っている。
いつまでも鶴見と一緒にいたいと思ってしまうが、江渡貝は鶴見へ背を向けて歩き出した。
一歩踏み出すと暗い道が続いており、急に寂しさが沸き上がる。
鶴見と過ごしていると感じる心地よい緊張感が解け、江渡貝は深く息を吐き出した。
紺色の世界に白い吐息がふわりと上がる。
明日、鶴見に会うことを考えると、江渡貝の胸はどきどきと震えた。どうしてこんな気持ちになるのだろうと江渡貝は考えてみるが答えは思い浮かばなかった。けれども、放課後の時間を思い出せば、胸の奥がきゅうと詰まったような感覚が江渡貝の胸に込み上げる。
道端の桜を見上げれば、枝先は丸く膨らんでいた。暖かな春を待つ桜のつぼみだ。
一歩ずつ近づく春を待つ桜に自分自身を重ねながら江渡貝は帰路を歩いていく。
いつもの曲がり角を曲がれば、道なりにクリーム色のアパートが建っている。ここの二階が江渡貝の自宅だ。
シロクマをポケットから取り出し、鍵を開け、玄関の明かりを点けた。
玄関の鏡に手をついてバランスを取りながらローファーを脱いだ。
キッチンから部屋に向かう。靴下を履いているが、フローリングの冷気が足の裏に凍みる。
ばたばたと部屋へ入り、江渡貝は真っ先に暖房を入れた。
機械音の後に、生暖かい風が部屋の中を暖め始めた。
江渡貝は制服のブレザーをハンガーへ掛け、ネクタイを緩め、ソファの代わりにしているベッドに座った。
鼻の下を擦れば、手のひらからは甘い焼き芋の匂いがした。
鶴見との会話を思い出すと江渡貝の頬はじわりと熱を持つ。うずうずする気恥ずかしさに江渡貝は唇を尖らせてみるが、脱力した口角が自然と上を向く。ごろりとベッドに横になり、両手で自身の身を抱きしめるように自ら両手を背中に回す。鶴見のことを思い出せば、それだけで気持ちが弾んだ。
江渡貝は何度かベッドの上をごろごろと転がっていた。
「あぁぁ、早く明日にならないかな」
江渡貝は思わず独り言を呟いていた。ごろり、と再び寝返りを打てば、江渡貝の身はベッドの端から床へと転がり落ちた。
うめき声を上げながら江渡貝は怠そうに身を起こすと、ようやく制服のズボンを脱いでハンガーに掛ける。
ズボンの尻の部分はホコリが付いていた。ブラシでホコリを払いながら、旧校舎のピアノの椅子に座った際についたのだろうかと考える。
心なしか髪もホコリっぽいように思えた。早めにシャワーを浴びよう、と江渡貝は浴室へ向かった。
手早く髪と身体を洗い終えた江渡貝は、木綿のパジャマに着替えた。肩にタオルをかけたままドライヤーを手に取った。
ドライヤーの熱風を髪に当てながら、手で髪の毛を梳かす。鶴見の大きな手ならどんな風に触れるのだろう。江渡貝はぎくり、と手を動かすのを止めた。鶴見が江渡貝の髪に触れる、なんてことは起きるはずがない。江渡貝はドライヤーの熱に当てられ赤くなった頬を冷ますように両方の手のひらを頬に当てる。

鶴見の横顔を思い出して江渡貝は頬を赤らめた。鶴見先生……と江渡貝は小さくその名前を呟いた。ここのところ、ずっと鶴見のことばかり考えてしまう。江渡貝はベッドに身を横たえ、身体の力を抜いた。
「……っ!」
江渡貝は下半身がじんと熱を持つのを感じて背を丸めた。ヘソを覗き込むように下を向けば江渡貝のズボンの中心は、自分自身のもので膨らんでいた。
リラックスしたため、勃ってしまったのだろう。最近放っていたから、と心の中で言い訳をしながら江渡貝はズボンの中に手を差し入れた。
下着の上から陰茎の形を確かめるように、膨らみをなぞり、ベッドの脇にティッシュボックスを引き寄せた。
ベッドで仰向けになり、腰を浮かせてズボンを引き下ろせば灰色のボクサーパンツの中央にはうっすらと濡れた染みが付いていた。
江渡貝は手荒く下着を膝下まで降ろし、陰茎に手を伸ばした。右手でそれを包み込み、手を上下に動かした。今日ピアノを弾いた手で、鶴見と触れ合った手だ。
もし、鶴見の手がここに触れたら。江渡貝は鶴見に触れられることを想像していた。
こんな、はしたない妄想をしちゃいけない。けれども、江渡貝は鶴見の長く滑らかな指に触れられること、普段隙なくスーツを着た後ろ姿の中を想像し興奮していた。
自身の先端からはとろとろと透明の先走りが溢れていた。ぬるぬるした体液が潤滑油となり、手を動かすたびに焦れったいような刺激が気持ち良かった。
江渡貝は隆起したものの先端を指先で刺激する。ぞくぞくした快感が背筋を這い上がり、白い内腿がひくひく震えた。江渡貝は込み上げるものを追いかけるように手の動きを早めた。
「あっ……ぁ……」
腰がびくっと震え上がり、白い体液を吐き出した。江渡貝は興奮の余韻に目を潤ませたまま、ティッシュを数枚引き出した。手のひらにべったり付いた精液を拭うと、溜息を吐いた。
みぞおちのあたりから罪悪感が這い上がってくる。妄想といえども鶴見に触れられることを考えてしまった。こんな欲望が自分の中にあったなんて、と江渡貝は頭を抱えた。
明日、どんな顔をして鶴見に会えばいいんだ。
後ろめたさを洗い流すように江渡貝はもう一度シャワーを浴びた。

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